IT導入補助金を活用して生産・販売管理システムを導入

製造業の経営

IT導入補助金を活用して生産・販売管理システムを導入

システム導入のご相談で、補助金を活用できないかとご相談を受けるケースが増えています。
システム導入で活用できる補助金は「IT導入補助金」「ものづくり補助金」「小規模事業者持続化補助金」「事業再構築補助金」等があります。

しかしながら、「補助金が活用できるのは知っているが、どの制度を使えばよいかわからない」「古い情報も多く申請方法がわからない」などお困りの声も多くいただきます。そこで今回は、IT導入補助金を活用したシステム導入について解説していきます。

IT補助金とは

IT導入補助金は、2017年に経済産業省が、業務効率化を目的としたITツールの導入コストを一部支援する制度として始まりました。

IT導入補助金には、事業者のIT導入を目的とした従来の通常枠(A類型・B類型)、令和2年度に、昨今のコロナ禍において非対面ITツールを導入することで感染拡大を抑制し、コロナ禍に対応したビジネスモデルに転換し、経済の持ち直しを図るために、中小企業・小規模事業者を支援する制度として取り組まれた、2021年度IT導入補助金低感染リスク型ビジネス枠の特別枠(C類型・D類型)と区分されています。

この補助金は、「ITツールを導入する企業(申請者/補助事業者)」が、事前に事業者登録とITツールを登録申請し、「ITツールを提供する企業(IT導入支援事業者)」が、その登録されたITツールの中から選択するといった共同事業体での申請となります。

補助の対象

補助の対象となるのは、「中小企業・小規模事業者」が「日本国内で実施される事業」且つ「IT導入支援事業者が登録するITツールを導入する事業」である必要があります。

企業規模については、経済産業省が定義するもので、中小企業庁が定義しているものとは若干異なる部分もあるので注意が必要です。また、中小企業であっても株式を大企業が所有しているなどの、大企業の子会社なども対象外となっています。

採択率について

IT導入補助金の採択率については公表されていませんが、登録されたツールから選択して申請しているにも関わらず、概ね20~50%といわれており、決して高くありません。

また、IT導入支援事業者によっても採択率に差があるそうで、これから申請を検討している補助事業者の方は導入支援事業者に採択率を聞いてみるのも1つの方法です。

補助区分の違い

補助区分によって、補助金の額、補助率、補助の対象になる費用内容、導入するソフトウェアが業務の生産性を向上したり、効率化しているかの「顧客対応・販売支援」「決済・債権債務・資金回収管理」「調達・供給・在庫・物流」「会計・財務・経営」「総務・人事・給与・労務・教育訓練・法務・情報システム」「業種固有プロセス」「汎用・自動化・分析ツール」の7種類のプロセスに対して満たしている要件数、給与支給総額の増加率や、事業内最低賃金について事業計画について盛り込み、それらを従業員に表明する必要が必須要件や加点要件になっているかで異なってきます。

通常枠の場合、補助率は1/2以内で、補助金申請額はA類型よりB類型の方が大きくなりますが、B類型は4つ以上のプロセス要件を満たすことが前提の為、相応の規模のITツールを導入する必要があり、また、賃上げ目標も必須であるため要件が厳しくなります。

特別枠の場合、補助率は2/3以内で、通常枠よりも優遇されています。以前の情報だとこの補助率が3/4以内となっていましたが、現在は、2/3以内となっているので注意してください。補助金申請額はC-1類型よりC-2類型の方が大きくなりますが、賃上げ目標が必須であり、要件が厳しくなっています。

通常枠(A類型)

  • 申請補助金:30~150万円未満
  • 補助率:1/2以内
  • 補助対象:ソフトウェア費導入関連費等


<要件>

  • プロセス数:1以上
  • 賃上げ目標:加点項目

通常枠(B類型)

  • 申請補助金:150~450万円以下
  • 補助率:1/2以内
  • 補助対象:ソフトウェア費導入関連費等


<要件>

  • プロセス数:4以上
  • 賃上げ目標:必須要件

 

低感染リスク型ビジネス枠(C-1類型)

  • 申請補助金:30~300万円未満
  • 補助率:2/3以内
  • 補助対象:ソフトウェア費導入関連費等及びハードウェアレンタル費用

<要件>

  • 複数のプロセス間で情報連携し、複数プロセスの非対面化や業務の更なる効率化を可能とするツールであること
  • プロセス数:2以上
  • 賃上げ目標:加点項目

 

低感染リスク型ビジネス枠(C-2類型)

  • 申請補助金:300~450万円以下
  • 補助率:2/3以内
  • 補助対象:ソフトウェア費導入関連費等及びハードウェアレンタル費用


<要件>

  • 複数のプロセス間で情報連携し、複数プロセスの非対面化や業務の更なる効率化を可能とするツールであること
  • プロセス数:2以上
  • 賃上げ目標:必須要件

 

低感染リスク型ビジネス枠(D類型)

  • 申請補助金:30~150万円以下
  • 補助率:2/3以内
  • 補助対象:ソフトウェア費導入関連費等及びハードウェアレンタル費用


<要件>

  • テレワーク環境の整備に資するクラウド環境に対応し、複数プロセスの非対面かを可能とするITツールであること
  • プロセス数:2以上
  • 賃上げ目標:加点項目

 

低感染リスク型ビジネス枠の特徴

低感染リスク型ビジネス枠は、通常枠に加えて追加要件があります。

  • C類型:複数のプロセス間で情報連携し、複数プロセスの非対面化や業務の更なる効率化を可能とするツールであること。
  • D類型:テレワーク環境の整備に資するクラウド環境に対応し、複数プロセスの非対面かを可能とするITツールであること。

「非対面ツール」であれば、低感染リスク型ビジネス枠の申請が可能となります。さらに「複数プロセス間の情報連携が可能」であれば、補助率・補助金申請額が、最も優遇されているC類型で申請できます。

またハードウェアのレンタル費用も対象となり、補助金では珍しく、レンタル期間をさかのぼって費用申請できる場合もあります。

まとめ

IT導入補助金は、中小企業・小規模事業者が自社の課題やニーズに合ったITツールを導入する経費の一部を補助することで、業務効率化・売上アップをサポートするものです。

IT導入補助金を上手に活用することで、コストを抑えて、業務の生産性向上や業務の効率化が実現できます。

先日、IT導入補助金の4次,5次申請が追加発表されました。

4次申請の締切日は、11月17日(水)17:00となっていますが、申し込み締め切り日が遅くなるにつれて採択率が低くなる傾向があるようですので、IT導入補助金を活用したシステム導入をお考えの方は、お早めにご検討ください。

 

クラウド型生産管理システム「鉄人くん」は、経済産業省が実施する「IT導入補助金2021」の低感染リスク型ビジネス枠(特別枠:C・D類型)、非対面・遠隔でのサービス提供が可能なビジネスモデルに転換するためのサービスとして、補助金対象のITツールに認定されました。

IT補助金2021

この認定により、補助金対象の企業様が「鉄人くん」を導入される場合、導入費用の2/3(最大450万円)の補助金が支給されます。
※要件を満たす中小企業・小規模事業者様が補助金交付対象です。

当社は、IT導入補助金に関する交付申請手続きから、中小企業様が目指す業務効率化をサポートいたします。 ぜひこの機会に、クラウド型生産管理システム「鉄人くん」をご検討ください。

クラウド型生産管理システム「鉄人くん」は、わかりやすい画面と手厚いサポートで、システムが初めても企業でも使いやすくわかりやすいのが特徴です。

トライアルキャンペーンも実施していますので、IT補助金を利用した生産管理システムの導入を検討してみたいとお考えの方は、こちらからお気軽にお問合せ・ご相談ください。

 

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